犬の種類、犬種によるグループ分け

犬種によるグループ分け

　犬のグループ分けとは、大雑把（アバウト）に言うと狩猟犬、牧羊犬、仕事犬（警察犬等）、愛玩犬等になります。JKC「ジャパン・ケンネル・クラブ」やAKC「アメリカン・ケンネル・クラブ」等のクラブによってもグループ分けが違います。

ここでは主にAKC「アメリカン・ケンネル・クラブ」によるグループ分けを紹介していきます。

とりあえずJKCのグループ分けを少し見てみましょう。

JKC「ジャパン・ケンネル・クラブ」のグループ分け

JKC「ジャパン・ケンネル・クラブ」「世界の犬」より

AKC「アメリカン・ケンネル・クラブ」によるグループ分け

AKC「アメリカン・ケンネル･クラブ」によるグループ分けは以下の７グループになります。

• スポーティング・グループ　SPORTING GROUP
• ハウンド・グループ　HOUND GROUP
• ワーキング・グループ　WORKING GROUP
• テリア･グループ　TERRIER GROUP
• トイ・グループ　TOY GROUP
• ノン・スポーティング・グループ　NON･SPORTING GR0UP
• ハーディング・グループ　HERDING GROUP

スポーティング・グループ　SPORTING GROUP

　猟の際、獲物の居場所をハンターに知らせる「ストップ犬」とハンターが撃ち落とした獲物を回収する「運搬犬」に分けられます。狩猟が生活にとって不可欠だった当時、狩猟民族にとってこのグループの犬は非常に大事な存在で、狩りの効率を上げるために猟犬の改良は必須でした。そのためこのグループの犬種向上はめざましいものがありました。

ハウンド・グループ　HOUND GROUP

　テリア種を除く獣猟犬を「ハウンド」と言います。このグループは「嗅覚ハウンド」と「視覚ハウンド」に分けられます。ハウンド・グループによる獣猟は、犬が獲物を探してハンターに猟の方法を伝えたり、馬に乗ったハンターが複数の猟犬を連れて犬に猟をさせる方法などがあります。

ワーキング・グループ　WORKING GROUP

　このグループの犬種は狩猟以外の仕事に従事する犬です。ここで言う狩猟以外の主な仕事は警察犬、税関検査犬、盲導犬、山岳・海難救助犬などがあげられます。そのためこのグループに求められている犬は、忠実で有ることや頑健な体であることが求められています。

テリア・グループ　TERRIER GROUP

　テリアとはラテン語で「土を掘る」という意味を持ちます。土の中や岩穴などに潜むキツネやウサギ、アナグマ、イタチやモグラ、野ネズミなどの畑など荒らす小害獣を駆除するための犬種です。この猟犬は獣猟を仕留めるというより、害獣を巣に追い詰める事が仕事になります。
　ミニチュア・シュナウザー以外ほとんどのテリアがイギリス原産です。

トイ・グループ　TOY GROUP

　トイ・グループと聞くと小型犬、愛玩犬をイメージしますが、現在飼われている犬のほとんどが「愛玩犬」と考えろ事も出来る。日本で言う「愛玩犬」とは小型の室内飼育犬を言いますが、欧米では大型犬でも室内飼育されているので、「小型犬」＝「トイ・グループ」とは一概に言い切れません。
　そもそも「トイ・グループ」の犬種は犬の原産国の文化や風土などに適応した珍しい小型犬が多く、また大型犬を小型に改良した犬も多く含まれます。「トイ・グループ」はグループの括りが若干フワフワしたところがありますが、大きさはあまり気にしない普通に家庭で飼われている犬のことで良いのかなって思います。

ノン・スポーティング・グループ　NON･SPORTING GROUP

　「ノン・スポーティング・グループ」とは狩猟時代で、鳥猟に使えるか使えないかで分けた、使えない派のグループです。そんな訳で犬種の主体性はあまり無く、体格の大小や形態が違う犬種も多い寄せ集めグループっぽいところから「コンパニオン・グループ」と呼ばれることもあり、イギリスではこのグループの犬種を「ユーティティ」と呼んだりもします。

ハーディング・グループ　HERDING GROUP

　「ハーディング・グループ」の犬種は「牧羊犬」のことを言います。嗅覚や聴覚などに優れ、色々な外敵から家畜を守り、バラバラになった家畜をまとめて牧舎に連れて来たり、誘導したりの賢い犬種です。
牧羊という仕事柄、服従性に優れ高い誘導能力を兼ね備えた犬種です。

日本原産犬種　（おまけ）

• 秋田犬
• 甲斐犬
• 紀州犬
• 柴犬
• 狆